続・月の裏に咲く花

メランコリアの青い花
踏みしだいていく遠い道
呆れるほどの青い空
飛行機雲と二人連れ

緑に濡れた丘の道
口笛吹いて行きませう
花はガラスの霜柱
踏めば壊れる霜柱

月の裏に咲いてた花は
泥にまみれて散った

花のかけらは青ガラス
誰かの足を傷付ける
空にぽかりと昼の月
下は見ないで行けばいい

春の日向のけだるさに
猫の死骸にたかる蠅
千切れた首輪の痕さえも
消してく白い骨の色

月の裏に咲いてた花は
泥にまみれて散った

笑った顔の鉄仮面
つけてたたずむ石の像
百年前から動かない
笑顔のままで動かない

世界の果てに地平線
一人の道はただ続く
笑顔のままで行きませう
涙忘れて行きませう

月の裏に咲いてた花は
泥にまみれて散った 嗚呼